2010年01月31日

成田空港と総武・房総の特急

今夏、成田空港への新しいアクセス鉄道が開業する。京成電鉄による運行で、日暮里〜空港第2ビルが最速36分だそうだ。そのこともあってか、JRは成田エクスプレスを新型車両に取り替えている。たまたま取り替え時期に来たのかもしれないが、これ以上のスピードアップが望めないので、車両のグレードを上げることで、京成への乗客流出を最小限にしようという戦略でもあるだろう。

京成は、東京側の駅が日暮里と京成上野しかなく、各方面からの連絡は必ずしもスムーズではない。対するJRは、大船、大宮、高尾といったところまでの直通ネットワークが売りの一つで、今後もこれを発展させられる点は、強みだろう。

成田空港から飛び立つ人にも色々な人がいるだろうが、やはり多いのは、大きな荷物をかかえた海外旅行客である。そうなると、所要時間は必ずしも重要な要素ではない。午前中の便で飛び立つ人なら、少しでも速くて確実な方法を取りたいだろうが、長いフライトで成田に疲れて着いた後の帰宅の足としては、速いよりは、乗換が少なく楽な方法を選びたいという人も多いだろう。そういう人にJRは便利だ。渋谷・新宿・池袋など西側主要ターミナル駅に乗り換え無しということの恩恵を受ける人は数多い。

ただ、JRの成田エクスプレスは、これら各駅への所要時間という面では失格だ。これで高い特急料金を取るのか、とも思う。ご存知の通り、東京から新宿までは、中央線が最短距離なのに、成田エクスプレスは山手線をぐるりと半周してたどりつく。池袋に至っては半周以上だ。実際、池袋で成田エクスプレスにタッチの差で乗り遅れた場合、山手線か丸ノ内線で東京駅へ急げば、同じ列車に乗れる可能性がある。荷物が多いと無理かもしれないが。

ダイヤが詰まっていて無理なことは承知の上だが、成田エクスプレスを錦糸町停車にして、ここで東京・横浜方面と分割し、他方を御茶ノ水経由で新宿へ乗り入れできないものかと思う。現在、このルートの特急は、千葉発着の中央線特急あずさが1往復と、銚子発新宿行の特急しおさいが片道1本だけ走っている。物理的・構造的には可能ということである。ラッシュ時は無理だろうが、それ以外の時間だけでも何とかならないものか、そして、そうするのなら、甲府特急のかいじと一体化できないか、などと夢想してしまうのだが。(但しそうすると、渋谷と池袋をどうするかの問題は出るが。)

それと関連してだが、総武快速線も、成田エクスプレスのおかげでダイヤがいっぱいで、そのため、房総特急が京葉線に追い出されて久しい。昔は房総特急も総武線経由であった。今、房総特急が非常に低調で、どんどん減便している。南房総の過疎化もあろうが、高速バスとの競争に負けているのは明らかだ。しかし私は、加えて京葉線東京駅の立地が問題だと思う。南房総に行こうかと思った時に、あの東京駅の長い乗り換えを思うだけでうんざりして、列車という選択肢をはずす人も、きっとそれなりにいるだろうと思う。総武・横須賀線の東京駅も地下深くて便利とは言えないが、京葉線よりはずっとマシだ。ただ、房総特急を横須賀線にまで延長しても、アクアラインとまともに競合してしまい、それこそ意味がない。そういう意味でも、房総特急も、総武快速線経由で新宿に乗り入れさせられれば、と思う。今の過密ダイヤでは無理なのだろうとは思うが、通勤電車の性能向上や、少子化・都心回帰による乗客数の打ち止めもあるだろう。過去に無理だったものを、いつまでも無理と思わず、再検討できないものだろうか。

総武・房総方面は、東京に近いのに、高速輸送体系から取り残されている感が強い。最終列車にしても、成田・成東・大原・君津よりも先は、東京駅発22時が最後である。これは名古屋と一緒であり、越後湯沢や長野よりも早い。
posted by 東西高低 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 列車ダイヤ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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